世上无难事 只怕有心人 ~東京から北京へ~

東京大学教養学部で国際関係論を学ぶ4年生。2016年9月から2017年6月まで北京大学に交換留学。

最初の数日

 北京に着いてから5日が経った。到着当初の慌ただしさが去り、ようやくブログを書く気分になったので、しっかり書いていく。まずはこの5日で起こったことを整理しよう(読者のためではなく自分のためにである。自分のためと言い聞かせて書かないと、誇張や虚飾が混じりかねない)。留学に来てから出会った人々については、長くなりそうなので次のブログで書こう。そして文章だけでは(自分が)つまらないので次回から写真(自撮り含む)をしっかり載せよう。

 

北京大学(以下、北大。北海道大学ではなく北京大学)に到着。部屋がきれい!
 出国手続きに3時間かかってすっかり気持ちの萎えたボクは、北京首都空港のゲートを出ても、海外に降り立った時にいつも感じるはずのワクワク感を一切感じなかった。出国前日に書いた決意表明ブログのおかげで浮足立たずに気落ちが引き締まっているというのもあるかもしれない。空港からバスに乗って1時間足らずですぐに到着。「中関新園 Grobal Village」という学生村の4号楼に、10101番という好立地なな部屋を与えられた。中関新園のメインストリートから丸見えの部屋なので、風呂あがりに全裸で歩いていると公然わいせつになりかねない。この部屋がわりときれいで広い。大きな机とタンス、ベッドが備え付けられていて、(取調室みたいに殺風景な)リビングルームと、トイレ・シャワーが隣の部屋との共有スペースになっている。ここなら一年間快適に生活できそうだ。

 

・中国語が聞き取れない喋れない
 中関新園の受付のおばちゃんの中国語を聞いた瞬間、「ああどうして自分はこんな語学力で中国に来てしまったのだろう」と後悔した(Global Villageの従業員は英語が話せない。全然Globalじゃない)。薄々わかっていたのだが、ボクは圧倒的に中国語の練習が足りない。前の学期もその前の学期も中国語の授業をとっていないし、自主的に勉強することもほとんどなかった。お恥ずかしい話だ。留学をなめていたとしか考えられない。でもモチベーションが湧かなかったので放置してしまったのだ。でも後悔先に立たず、その分こっちにきてからコツコツ勉強している。動き出しが遅すぎるのは語学に限らないけれど、ある意味これが自分のスタイルだ。1ヶ月で周りに追いつきたい!

 

・ご飯がまずい
 一番ショックだったのがご飯。毎食まずいというわけではないのだが、2回ほどすごくまずいものを食べてしまった。西南門を出たところの食堂の揚州炒飯は今までに見たことないくらいのベチャベチャ具合。さらに醤油と間違えて黒酢をかけてしまうという不始末を重ねてしまった。学内の食堂Hollywoodは、チャージした学生証をタッチして支払う方式になっている。学生証を手に入れるのに3日かかってようやくありついた炸酱面の不味さといったら言葉では言い表せない(それ以来食堂は使っていない)。今のところ、アメリカの留学生たちと食べにいった81元のピザが一番おいしい(単に値段の問題か)。2年の夏に行った南京のサマースクールは、食生活が充実していて楽しかったな…。北京のポテンシャルを信じてこれからに期待しよう。

 

・大学の諸手続き
 交換留学生の諸手続きがけっこう煩雑だったがなんとか一通り終わった。ここで書くべきは健康診断。学内でやるのかと思ったが、大型バスに乗らされゾロゾロと病院に押しかけて行き、抜群の手抜き具合で裁かれた(眼科検診3秒で終わったw)。こういう諸手続きでも、列に並んでる学生に話しかけたりして友達ができるのが、海外のいいところだ。日本だと見知らぬ人にはあまり話しかけないよね…。

 

・色々不便だけど一人暮らしは楽しいな
 色々不便があるせいで、「北京っていい街!」という気分にはまだなれていない。VPNに対する政府の規制が強くなっているみたいで、LINEやFacebookやGooogleにつなげるのは2日に1回くらいだ(それくらいの方が異国感があっていいけど笑)。二束三文で買ったスマホは予想以上にホントに「使えねー」やつだった。不便はいっぱいあるけれど、始まった一人暮らしはすごく快適だ。実はこれが初めての一人暮らしだ。もともと一人でいることが苦にならないどころか好きな人間なので、自分の時間を自由に設計できるのはたまらなく楽しい。様々な留学生と関わることができているおかげでもあるが、孤独感は全く感じていない。自分の生活を見なおすいい機会だ。これまでは「自分に優しく他人に優しい」生活をしてきたが、留学中は少し「自分に厳しい」生活をしてみようと思う。


明日は中国語のテスト…。最後の審判を前にした盗人の気分だ。乏しい知識で必死に足掻いてこよう。

僕が留学に行く理由

「なんで留学行くの?」と人に聞かれてもきちんと説明できないまま留学前日になってしまった。ボクは自分のことを語るのがそこまで好きではないし、頭の中でもモヤモヤしていることをクリアな言葉にするのが得意じゃない。でも今はそれがなんだかいけないような気がしている。そこで、誰が見ているかわからないけれど、自分の頭の中を整頓するためにこのブログに文章を残していこうと思う。

そういえば、頭の中がモヤモヤしてるっていうこと自体が、留学に行く一つの理由なのかもしれない。もう4年生になって、留学していなければ卒業・就職していく時期だ。でもなんかボクは、全然社会のことも自分のこともわかっていない。わかってないからこそ、このままみんなと同じ波に流されてよくわからない就職はしたくない。

 

学生生活を振り返ってみて、学問・課外活動・趣味とか色々分野があるけれど、全部中途半端で何にも残してきてないなと思う。「いい人間関係ができた」っていうことには自信を持ってたけど、最近ちょっと気づいたのは、いい仲間たちがいること、その仲間たちに「縫部っていいやつ(柔和なやつ)だよね」って言われることに甘んじて、自分ができる努力を怠ってるということ。自分のやりたいことをやってないということ。あとその仲間たちですら時々裏切っていることがあるっていうのは恐ろしい。人間的にまだまだ未熟なのだ。

じゃあなぜ留学するんだって言うと、そんなに深く考えてってわけでもない。公務員試験に気を取られているうちに気がついたら交換留学の選考があって、受かっちゃって、じゃあもう行っちゃえ!って行くことにした(家族もすごく応援してくれた)。でも海外に行くとなんだか頑張れる、っていうのは理由としてあって、例えばベトナムの学生と一緒に環境問題のプロジェクトをやった経験が、自分の小さい自信のうちのかなり大きな部分を占めていたりするのだ。バックパックで旅する時もそう。知らない土地に一人で踏み込んでいって、衣食住を確保して、旅人や現地の人の温かさと理不尽さを味わう。日頃慣れてないから色々うまくいかずにキョドるけど、それはそれであとあと振り返ると楽しい。海外行くと視野が広がる、みたいな使い古された文句は間違ってない。

国内でも新しいことなんてたくさんできるけど、結局今までの人間関係に甘んじてしまいそうだし、環境と気持ちをリセットするために海外に行きたい。

 

中国でやりたいことがたくさんある。幸い学部の授業でアジアについてはたくさん勉強したし、歴史や領土の問題にも関心を持っているので、中国の視点から何が見えるか楽しみだ(これについては書き出すと長くなりそうなので別の記事でちょっとずつ書いていこう)。民主主義って何だろうとか考えるのも超いい。語学のモチベーションは正直あまりない方だったけど、この期に及んでやらないわけにもいかないし、じゃあこの際ガッツリやってやろうって感じだ。中国人と一緒に、お酒を飲んで、歌を歌って、旅行して、反日映画を見て喧嘩したい。MISみたいにまた何か一緒に作り上げる活動もやりたい。縫部っていう面白いやつがいたという記憶を中国人の中に残したい。

 

やりたいことをやってみること。先延ばしにしないですぐやること。

これだけは心がけて10ヶ月過ごしてみよう。何かが変わるかもしれない。

でもマイペースなところや肩の力が抜けてるところも自分の良さだと思っているから、そこも消えないようにしたいな…。

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という感じで、なるべく素朴な文章で書いていこうと思う。ミスチルとかブルーハーツを聴いて育ってきたせいで文章に変な青臭さがあるかもしれない。

 

1記事目ということで少し重苦しい文章になってしまったけれど、ほんとはもっと楽しい文章を書いていきたい。出会った人のこと、勉強のこと、挑戦すること、食べたものや行ったところ、中国と日本のこと。ここに書くことがたくさんあるような充実した留学生活になるように明日から頑張ろう。